一ノ本氏 地方にはチャンスたくさんある
村山氏 短期集中で観光人脈作れる好機
大阪観光大学が実施する、文部科学省のリカレント教育委託事業「ニューノーマルな観光人材育成事業」がこのほど始まり、同大は8月24日、受講希望者らに向けた1回目のウェビナー事前説明会を行った。同事業で講師を務めるリゾート再生企業の代表らが講座の概要などを話したほか、意欲ある人の受講を呼び掛けた。
トークセッションを行う村山氏(写真左上)、一ノ本氏(写真下)、モデレーターを務めた、小野田金司・大阪観光大学教授(写真右上)
ニューノーマルな観光人材育成事業は、授業時間120時間の「リゾート再生プロデュース人材育成プログラム(Aコース)」と授業時間60時間の「ローカルツーリズムプロデューサー人材育成プログラム(Bコース)」の2コース。いずれも受講料無料で、観光関連事業や地域再生などに携わる25人の専門家が講師として参画している。
ウェビナー事前説明会は、講座の魅力と雰囲気を知ってもらおうと企画したもので、毎回講師が登壇。テーマに沿って、自身の取り組みや講義内容を紹介したり、受講希望者の質問に答えたりする。Aコース6回、Bコース5回設定している。
開催したAコース第1回説明会には、スノーリゾートの再生・運営企業「マックアース」の一ノ本達己社長と、インバウンド関連事業を展開する「やまとごころ」の村山慶輔代表が登壇。「日本のリゾートの現状と、リゾート業界で求められる人材」をテーマに行ったトークセッションでは、参加者から上がった「リピーター化が難しいグリーンシーズンのコンテンツ作りはどのように行うのか」「コロナ禍収束後のリゾートのあり方をどう考えるか」などの質問に、それぞれの経験談を交えながら回答した。
セッションの最後には、「地方にいろいろな感覚を持ったソトの人が入るとドラスティックに変えられることも多い。地方にはチャンスがある。ぜひこの講座に参加して地方に来てほしい」と一ノ本氏が呼び掛けたほか、村山氏も「短期間でこれだけの講師と接点を持て、これだけの内容を学べるのはすごい。観光業界で十分食べていけるインプットになる」と講座の魅力を語った。
【ウェビナー事前説明会 今後のテーマと日程】Aコース=第3回「リゾートに必要なホスピタリティ」9月4日午後4時~▼第4回「観光におけるデジタル活用」9月18日午後4時~▼第5回「観光とアート・イルミネーション」9月25日午後4時~▼第6回「星空観光と教育市場」9月28日午後7時30分~。Bコース=第2回「二次交通とモビリティ」9月11日午後4時~▼第3回「地方創生とDMO」9月21日午後7時30分~▼第4回「ニューノーマルのワ―ケーション」10月2日午後4時~▼第5回「インフルエンサーによる地域発信」10月9日午後4時~。いずれも所要時間1時間30分。申し込みは随時、ウェブサイト(https://tourism-lab.jp/)で受け付ける。
職業訓練給付金受給可能なAコース 応募締め切りは9月29日
地方のアウトドアリゾートで、プレイングマネージャーとして活躍できる人材の育成を目指すリゾート再生プロデュース人材育成プログラム(Aコース)。同コースは主に失業者の就職支援が目的のため、厚生労働省の要件を満たせば、月10万円の職業訓練給付金を受給できる。
同コースの特徴は、神鍋高原(兵庫県豊岡市)、鷲ヶ岳高原(岐阜県郡上市)での合計11日間、2回の短期集中宿泊型講座を含む点。リゾート再生の現場で、集中して最新の観光知識や技術を身に付けたり、アウトドアアクティビティや野外料理の実習を行ったりするだけでなく、地域社会との関わり方や心構えなども学べる。専門家によるキャリア支援も受けられる。
募集定員は30人。締め切りは9月29日午後5時。申し込みはウェブサイト(https://tourism-lab.jp/)で受け付ける。